社会保険労務士とは?
あなたが就職した際に、社会保険・雇用保険に加入の手続きをしたと思います。
実際に社会保険事務所などで手続きを行ったのは社内の労務担当者でしょう。この手続きなどの作業を専門として行うのが社会保険労務士です。
社会保険労務士は、労働・保険などに関する法律に精通しており、労働保険の年度更新、社会保険の算定基礎業務、それらに関する申請書、届出書、審査請求書などの書類作成から手続代行などを行います。
また、それ以外にも、10名以上の従業員を雇用する会社に義務付けられている就業規則の作成や人事や労務に関する相談・指導、社内の安全衛生指導などを行います。
社会保険労務士になるのは、毎年一回実施されている社会保険労務士試験に合格し、かつ、2年以上の実務経験のある者が、全国社会保険労務士会連合会において社会保険労務士名簿に登録されなければなりません。
毎年、合格率は10%を切っており、かなり難関な試験といえるでしょう。
社会保険労務士の将来性
年俸制の導入や、リストラ、高年齢化に伴って、企業の雇用体制も変化してきました。
女性が社会で活躍する場も増え、男女雇用均等法などの活用が求められています。その中で社会保険労務士の役割は年々重要になってきています。
それは、企業が様々な雇用条件に対応していかなければならないからです。法の制定だけが先走りし、実際に活用されていないなどの現状も少なくはないでしょう。
社会保険労務士は、労働・人事・労務・年金のエキスパートとして、今後ますますの活躍が期待されます。
また、社会保険労務士事務書などで十分な経験を重ね、人脈などの開拓をした上で、独立して開業も可能です。
その際の報酬は、担当する会社の従業員の人数などによって、顧問料として受け取る事になります。
平成15年4月1日より、社会保険労務士法人を設立することが可能となりました。
おすすめ勉強方法
社会保険労務士の試験勉強は一年がかりです。合格率も低く、2回目3回目の受験で合格というのも珍しくありません。
途中で息切れをしないよう、しっかりと計画を立てて勉強しましょう。
現在、社内で労務担当している方は、普段慣れ親しんでいる業務なので、法律などの勉強に重点をおいて勉強していくといいでしょう。
長丁場の受験生活なので、通学コースを選択して同じ目標を持つ人たちと一緒に勉強するのも刺激があっていいでしょう。
また、通信教育も充実した内容の教材があるので、計画と目標を立ててコツコツと勉強しましょう。
健康保険や年金などは年によって改正が行われるので、独学の場合はどの点が変わっているのか注意が必要です。
この資格をより生かすには
将来、開業を目指すのであれば公的書類作成などを請負う「行政書士」のダブル資格もいいでしょう。
また、コンサルタント業を行うならば、「中小企業診断士」に挑戦してみるのも、かなりパワーアップできるでしょう。